2018年6月5日、サプライズニュースが広島に届きました。広島市内に中四国初となるヒルトンホテルが進出することが発表されたのです。それから現在に至るまで、着々とヒルトンホテルの準備が進んでいます。今回の記事では、本件に関連して以下について見ていきたいと思います。
・ヒルトンホテルとは?
・ヒルトン広島とは?
・現在の建築状況は?(適宜更新します)
それでは内容をみていきましょう!
ヒルトンホテルとは?
超が付くほど有名なホテル、ヒルトンホテル。まずはそのヒルトンホテルとはどのようなホテルなのかを見ていきたいと思います。
ヒルトンの歴史は?
ヒルトンホテルの英語ページからヒルトンの歴史を簡単にまとめてみました。
創始者はコンラッド・ヒルトン氏
ヒルトンの歴史は1919年に始まります。その年、Conrad Hilton(コンラッド ヒルトン)氏はThe Mobleyいう名のホテルを買収しました、その場所はアメリカのテキサス州のシスコという場所でした。そしてその後数年間、ヒルトン氏はテキサス州にある他のホテルを買収し規模を拡大しました。
1925年、ヒルトン氏の名を冠した“ヒルトンホテル”が誕生
1925年、ヒルトン氏は自身の名を冠した初のホテル、ダラスヒルトン(Dallas Hilton)を開始しました。ダラスヒルトンは高層のホテルで、部屋数は325室だったようです。その後、1946年にザヒルトンホテルズコーポレーション(The Hilton Hotels Corporation)が設立されニューヨーク証券取引所に上場しました。
現在、世界117か国に物件を持つ
1949年にはヒルトンインターナショナル(Hilton International)が創立され、初の海外進出を果たしました。場所は中米プエルトリコ、the Caribe Hiltonという名のホテルでした。
2020年1月現在、ウェブサイトを確認する限り、世界117の国と地域にヒルトンは根付いているようです。世界におよそ6,000の物件を展開、ヒルトンのブランドは18ブランドまで拡大しています。
日本にヒルトン系のホテルはいくつある?
2020年10月現在、国内にあるヒルトン系のホテルは18施設です。
客室数の多い順に以下の表の通りホテルを並べてみました。一番客室数が多いのは、福岡県にある“ヒルトン福岡シーホーク”です。
ヒルトン広島の客室数は420室と報道されています。客室数で比較すると、8番目に大きいヒルトン東京お台場の次の規模のホテル(部屋数で日本9番目の規模)となりそうです。
No. | ホテル名 | 部屋数 | 所在地 |
1 | ヒルトン福岡シーホーク | 1,053 | 福岡県 |
2 | ヒルトン東京ベイ | 828 | 千葉県 |
3 | ヒルトン東京 | 825 | 東京都 |
4 | ヒルトン大阪 | 562 | 大阪府 |
5 | ヒルトン成田 | 548 | 千葉県 |
6 | ヒルトンニセコビレッジ | 506 | 北海道 |
7 | ヒルトン名古屋 | 460 | 愛知県 |
8 | ヒルトン東京お台場 | 453 | 東京都 |
(-) | ヒルトン広島 | 420(予定) | 広島県 |
9 | ヒルトン沖縄北谷リゾート | 346 | 沖縄県 |
10 | ダブルツリー by ヒルトン那覇首里城 | 333 | 沖縄県 |
11 | ヒルトン沖縄瀬底リゾート | 298 | 沖縄県 |
12 | コンラッド東京 | 291 | 東京都 |
13 | ダブルツリー by ヒルトン那覇 | 227 | 沖縄県 |
14 | コンラッド大阪 | 164 | 大阪府 |
(-) | ダブルツリーbyヒルトン ※2022年開業予定 | 201(予定) | 富山県 |
(-) | ヒルトン長崎 ※2021年秋開業予定 | 200(予定) | 長崎県 |
15 | ヒルトン小田原リゾート&スパ | 163 | 神奈川県 |
16 | ダブルツリーbyヒルトン沖縄北谷リゾート | 160 | 沖縄県 |
17 | 旧軽井沢KIKYOキュリオ・コレクションbyヒルトン | 50 | 長野県 |
18? | ザ・ベイフォレスト小田原・バイ・ヒルトン・クラブ | ? | 神奈川県 |
2021年秋にヒルトン長崎が開業予定
2021年秋にはヒルトン広島に先駆けて新しいヒルトンホテルが長崎市に誕生予定です。
こちらのヒルトンホテルでは、客室数が200室となる予定です。
ヒルトン長崎は、(仮称)長崎市交流拠点施設が隣接していることで、学会や大会・コンサートなどで訪れる方にも便利なホテルとなるようです。
ヒルトン長崎についてはこちらをご確認ください。
2022年にダブルツリーbyヒルトンが富山県に開業予定
2019年10月17日、富山市にヒルトンが進出することが発表されました。
ブランドはダブルツリーbyヒルトンで、客室数は201室を予定しています。
アクセスとしては富山駅南側の駅から徒歩数分の好立地に建設される模様です。立山や岐阜県高山などのエリアへ向かう外国人客の需要が見込めることが進出の理由の一つだそうです。
詳細はこちらをご参照ください。
“ヒルトン広島”とは?
本題に入り広島市内に進出予定の“ヒルトン広島”について見ていきましょう。
ホテルの概要
客室数は420室が予定されています。規模としては大規模ホテルです。
建築計画、旅行業営業計画のお知らせからホテルの概要をまとめてみました。
施設名 | (仮称)広島市中区富士見町地区フルサービスホテル建設工事 |
用途 | ホテル |
客室数 | 420室(宿泊定員911名) |
面積 | 敷地:6,403m2 建築:5,300m2 延べ面積:48,050m2 |
階数、高さ、棟数 | 地上22階、94.5m、3棟 |
着工予定 | 2020年2月 |
竣工予定 | 2022年5月 |
営業開始予定 | 2023年3月頃 |
ホテルの関係者
2019年12月26日に瀬戸内ブランドコーポレーションより施工予定者が発表されました。これまでの情報と合わせて主な関係者をまとめてみました。
担当分野 | 社名 | 備考 |
建築主 | 富士見町開発 合同会社 | 瀬戸内ブランドコーポレーションがこのプロジェクトのために設立したSPC(特定目的会社) |
設計者 | 浅井謙建築研究所(株) | 代表取締役は浅井謙史氏、本社は東京、本店は大阪 |
工事施工者(予定) | 五洋建設(株)・(株)増岡組 特定共同企業体 | 五洋建設:準大手ゼネコン、元々広島発祥の企業 /増岡組:本社は東京,本店は広島,元々呉発祥の企業 |
ホテル運営者 | ヒルトン | 前記参照 |
ヒルトン広島の立地は?
所在地は、広島県広島市中区富士見町11-4,11-5, 11-14,11-15,11-18です。
この場所は、“広島東警察署”や“エソール広島(広島県女性総合センター)”など広島県の施設があったエリアです。
立地としては、中四国最大の歓楽街である“流川”エリアの南端から徒歩5分程度の位置にあります。
ヒルトン広島の客室数は?
ヒルトン広島の総客室数は420室と報道されています。
広島で有名な他の既存ホテルと客室数の多い順に比較してみました。
420室というと、ANAクラウンプラザホテル、ホテルグランヴィア広島、シェラトングランドホテル広島、オリエンタルホテル広島の客室数よりも多いです。
このことから、広島の新たなランドマーク的なホテルになりそうですね。
ホテル名 | 総客室数 | 住所 |
アパホテル<広島駅前大橋> | 727室 | 南区京橋町2-26 |
グランドプリンスホテル広島 | 510室 | 南区元宇品町23-1 |
リーガロイヤルホテル広島 | 491室 | 中区基町6-78 |
ヒルトン広島(仮称) | 420室 | 中区富士見町11-4 など |
ANAクラウンプラザホテル広島 | 409室 | 中区中町7-20 |
ホテルグランヴィア広島 | 407室 | 南区松原町1-5 |
シェラトングランドホテル広島 | 238室 | 東区若草町12-1 |
オリエンタルホテル広島 | 227室 | 中区田中町6-10 |
ヒルトン広島の施設内容は?
国際会議場
日経新聞によると最大1,300m2の会議施設が予定されているようです。
瀬戸内ブランドコーポレーションによると,収容人数は1千人以上を想定しているようです。
※参考:広島国際会議場(ダリア):600m2 なので,それよりも大規模なことがわかります。
客室
客室はタイプにもよると思いますが,ヒルトンらしくラグジュアリーな仕上がりになりそうです。
また富士見町周辺には,超高層ビルはないので,眺めも良さそうですね。
プール,スパ
プール,スパが完備されるようです。
チャペル
チャペルが出来るようです。
建設の状況は?
ヒルトン広島の建設状況です。
写真は随時更新していきます。
撮影日 2019年8月31日
広島東警察署の解体工事中です。かなり広い土地です。2019年10月にはいよいよ解体撤去が完了する予定です。
名称 | 広島東警察署庁舎解体撤去その他工事 |
解体施工 | 増岡組 |
請負費用 | 3億9,420万円 |
発注者 | 広島県 |
撮影日 2019年10月5日
約1年に渡った“解体撤去その他工事”も10月10日に完了予定です。既に全ての建物が解体されています。
撮影日 2019年11月30日
現時点で、ヒルトン広島の建設予定場所は完全な更地となっています。
撮影日 2020年1月31日
1月29日に起工式が行われました。
湯崎知事や松井市長を含む関係者約70名がご出席になったそうです。
起工式用の簡易施設(白いヤグラ)がまだ残っていましたが、解体作業中でした。
撮影日 2020年7月5日
前回撮影から半年ほど経過しました。まだ基礎工事の段階の様です。
撮影日 2020年10月25日
造成、整地中のように見えます。完成が待ち遠しいですね。
撮影日 2021年2月11日
2020年1月29日の起工式から約一年が経過しました。
ついに躯体工事が始まっています。
撮影日 2021年2月21日
4階部分まで躯体が組み上がっています。
撮影日 2021年3月6日
撮影日 2021年4月6日
撮影日 2021年5月16日
撮影日 2021年6月6日
撮影日 2021年6月13日
最上階の22階まで鉄骨が組み上がってきました。
撮影日 2021年7月10日
最上階22階が形になってきました。
撮影日 2021年8月7日
外壁部分もかなり進んできました。
撮影日 2021年9月5日
ほぼほぼ外壁も完成してきました。屋上部にある鉄筋部分はなにでしょうか、屋上テラスとか屋上レストランだと眺めが良くていいですね。
撮影日 2021年11月14日
クレーンが1基のみになりました。
撮影日 2021年12月25日
残り1基のクレーンも撤去されました。低層部のコンクリート打設中のようです。
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